’’本多静六’’ という学者を知っていますか。
投資をしている方、また投資に興味を持っている方でも知らない人は多いかもしれません。
実はこの本多静六は、『4分の1天引き貯金法』で貯めたお金で投資を始め、100億円以上の資産を築き上げたのち、晩年に資産のほぼ全てを社会事業に寄付した働学併進を体現した学者です。
文末に本多静六のおすすめの本を載せてありますのでご参考にしてみてください。
この貯蓄 / 投資法は、サラリーマンなど誰でも実践できるため、今回は下記を通じて、本多静六の貯蓄 / 投資法について勉強したいと思います。
1、人物
2、貯蓄方法
3、投資ルール
4、名誉やお金の捉え方
1、人物
本多静六は、1866年埼玉県生まれの林学博士、造園家、株式投資家で『 日本の公園の父 』と言われた人です。
誰もが知る日比谷公園や明治神宮など全国の公園の設計、改良に携わっています。
また裕福な家庭に育ったわけではなく、むしろ幼少期から学生にかけて、ひどく貧乏な生活をつづけていたそうです。
そのため、お金の大切さやお金がない苦痛を身に染みて経験しており、猛勉強の末に現在の東大農学部へ入り、定年退官まで全国の植林、造園、産業振興に貢献しています。
また、大学で助教授になり給与が貰えるようになっても生活は常にギリギリであったため、
『貧乏を制するには、まず貧乏をこちらから進んでやっつけなければならぬ。』
『貧乏に強いられても止むえず生活を詰めるのではなく、自発的、積極的に勤倹貯蓄(下記の貯蓄方法)につとめて、逆に貧乏を圧倒するのでなければならぬ。』
と考え、貧乏から抜け出そうと奮励努力し、独自の投資方で資産を増やしています。
2、貯蓄方法
実際活用していた貯蓄方法が『 4分の1天引き貯金 』です。
”貯金=通常収入×1/4+臨時収入10/10’’
つまり、
月収の4/3以外は全て(ボーナスも含む)、貯金に回していたそうです。
『 給料を40円もらったら、30円しかもらわなかったと思って10円天引きすれば宜しい、給料は順当にいけば必ず増える。辛抱さえすればだんだん天引き残余が増してくる。』
さらに子供のものだけはという甘い感情も一切廃し、収入の4分の1を『 無かったこと 』にし続けて貯蓄。
2〜3年続けると投資した利子が入ってくるため、この利子も4分の1は貯金、残りを生活費へ回すことになるため徐々に楽になってくる、『 月給と利子が共働き 』を始める。
これは本多静六の考え方だが、
『 若い頃、贅沢に育ったものは必ず貧乏をする。反対に早く貧乏を経験すれば、必ず後が良くなる。』
『 人間は一生のうちに遅かれ早かれ一度は貧乏を経験するのであれば、できるだけ一日も早くこれを通り越すようにしたい 』
と本に残している。
また貧乏な貯金生活で最も邪魔になるのが『 虚栄心 』。
人より良い暮らしがしたい、良い暮らしを見せかけたいという気持ちが起きな成功の邪魔をする1番の障害である。
3、投資ルール
思惑による『 投機 』ではなく、堅実な『 投資 』に徹する。
また分散投資でリスクヘッジも徹底しており、考え方はウォーレン・バフェットの投資に共通するところも多い。
『 2割利食い、10割益半分手放し 』を徹底。
2割利食い:買値の2割益が出たら欲を出さず利食いする。
10割益半分手放し:暴騰などで2倍以上になった場合、元金分は利確、残りの部分が暴落しようが損は出さない、逆に高騰した時には、余分に利益になる。
シンプルで簡単なルールのため、周りや状況に惑わされず『 投資ルールを厳格に守ること 』。
これは投資方法よりも重要で、財を築くためには必ず必要な条件である。
4、名誉やお金の考え方
本多静六は、学者で有りながら投資で巨額の財を成していたため、やっかみやひがみも多かったそうです。
しかしそのようなことに対し、
『 お金は重宝なものだ、誰しもお金はあるに越したことはない。
しかし世の中には人生に最も大切なお金を否定してかかる手合いがある。
そのような連中は、全くお金を欲しがらぬかといえば、そうではない。
お金に対しては一層敏感ともいうべきで、敏感なればこそ人の懐ろ具合まで気になるわけなのである。』
と言っている。』
また『 人並み外れた大財産や名誉は幸福そのものでは無い 』と悟り、数百億円という資産のほぼ全てを匿名で社会事業に寄付している。
本多静六は、そこからさらに学問を重ね、人生の最後を貧しい中にも満ち足りた学究生活を送った。
いかがでしたか?
本多静六は、お金の増やし方、生かし方、恐ろしさなどを知っている学者です。
この本多静六のメッセージは、貯蓄や投資方法だけはでなく、お金に対する考え方においても参考になる内容ではないでしょうか。
下記に本多静六のおすすめの本を載せてあります。
あくまで個人的な印象ですが、左からおすすめ順になりますのでご参考にしてください。
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